menu
treatment
other
2026-08-31
こんにちは!枚方市の歯医者藤阪てらしま歯科院長の寺嶋悟です。
今回は、「矯正治療で発音は変わる?慣れるまでのポイント」というテーマでお話しします。
矯正治療を検討されている方から、「装置をつけると話しにくくなりますか?」「仕事で人前に立つので発音が変わらないか心配です」と相談を受けることがあります。特に接客業や営業職、電話対応が多い方、学校や仕事で発表する機会が多い方にとって、発音への影響は気になるポイントだと思います。
結論からお伝えすると、矯正装置をつけた直後は一時的に話しにくさを感じることがあります。ただし、多くの場合は舌や唇が装置の存在に慣れることで、徐々に普段に近い発音ができるようになります。影響の程度や慣れるまでの期間には個人差があり、使用する矯正装置によっても違います。
そもそも、なぜ矯正装置によって発音が変化するのでしょうか。
私たちは言葉を発するとき、声帯から出た音を舌、唇、歯、上あごなどを使って細かく調整しています。特に舌先は、前歯の裏側や上あごに触れたり近づいたりしながら、さまざまな音を作っています。
そのため、矯正装置によって歯の周囲の形が少し変わると、これまでと同じように舌を動かしても、空気の流れや舌の接触位置が変わり、一時的に発音しづらく感じることがあります。
ワイヤー矯正の場合、歯の表側に装置をつける方法では、舌が直接装置に触れることは比較的少ないため、発音への影響は大きくないことが多いです。ただし、唇の内側にブラケットが当たることで口元を動かしにくく感じたり、装置をつけた直後の違和感から話しづらく感じたりすることがあります。
一方、歯の裏側に装置をつける舌側矯正では、舌がブラケットに直接触れやすいため、治療開始直後は発音への影響を感じやすくなります。
特に、「サ行」「タ行」「ラ行」など、舌先の細かな動きを必要とする音では違和感が出ることがあります。言葉が少し舌足らずに聞こえたり、これまで自然に言えていた言葉が発しにくく感じたりすることがあります。
しかし、舌は非常に適応力の高い器官です。最初は装置に当たっていた舌も、何度も話しているうちに新しい位置関係を覚え、装置を避けながら発音できるようになっていきます。
マウスピース矯正でも、装着直後には発音の変化を感じる場合があります。
マウスピースは歯全体を薄い素材で覆うため、歯の厚みがわずかに増えます。その影響で舌と前歯との位置関係が変わり、「サ行」などが少し発しにくくなることがあります。
また、初めてマウスピースを装着すると、異物感を意識するあまり、必要以上に口を動かしてしまい、かえって話しづらくなる方もいらっしゃいます。
多くの場合、日常的に装着しながら会話を続けていると少しずつ慣れてきます。発音が気になるからといって、会話のたびにマウスピースを外してしまうと、装置に慣れる機会が減るだけでなく、必要な装着時間を確保できなくなる可能性があります。基本的には担当医から指示された装着時間を守りながら慣れていくことが大切です。
では、装置に早く慣れるためにはどうすればよいのでしょうか。
おすすめなのは、実際に声を出して練習することです。
装置をつけた直後は、話しにくいからといって会話を避けたくなるかもしれません。しかし、舌や唇が新しい環境に慣れるためには、実際に動かすことが重要です。
自宅で新聞や本を声に出して読んだり、スマートフォンで自分の声を録音したりすると、どの音が発しにくいのかを確認できます。特に苦手に感じる音を含む言葉を繰り返し発音すると、舌の位置を調整しやすくなります。
普段よりゆっくり、はっきり話すこともポイントです。
装置に慣れていない状態でいつもと同じスピードで話そうとすると、舌が装置に引っかかったり、言葉が不明瞭になったりすることがあります。最初のうちは、一音ずつ意識するくらいの感覚でゆっくり話してみましょう。慣れてくるにつれて、自然と普段の速さに戻っていきます。
口の中が乾燥していると話しにくさを感じやすくなることもあります。こまめに水分をとり、お口の中が乾燥しすぎないようにすることも大切です。
また、装置が舌や頬に当たって痛いと、無意識にその場所を避けて話すようになり、発音しづらくなることがあります。ワイヤーやブラケットが強く当たっている場合には、矯正用ワックスで保護することで話しやすくなる場合があります。
装置の一部が外れている、ワイヤーが飛び出しているなど、明らかな異常がある場合には我慢せず歯科医院へ相談してください。
仕事や学校で「どうしても発音を崩したくない予定」がある場合は、治療を始める時期も考えておくと安心です。
例えば、大切なプレゼンテーションや面接、結婚式、講演などの数日前に初めて矯正装置を装着すると、まだ違和感が強い時期と重なってしまう可能性があります。予定が分かっている場合には、矯正相談の段階で担当医に伝えておきましょう。
治療開始日を調整したり、予定までに装置へ慣れる期間を確保したりすることができます。
一方で、数週間経っても発音の違和感が非常に強い場合や、特定の場所が痛くて舌を動かせない場合には、一度装置の状態を確認することをおすすめします。単に慣れていないだけではなく、装置の一部が舌に強く当たっている可能性もあるからです。
また、もともと舌を前に出して話す癖や、舌で前歯を押す癖がある場合には、歯並びと発音の両方に舌の使い方が関係していることがあります。必要に応じて、舌や口周りの筋肉の使い方を整えるトレーニングを取り入れることもあります。
矯正治療による発音の変化は、多くの場合、一時的なものです。装置が入ったことで口の中の環境が変わり、舌や唇が新しい位置に慣れるまで少し時間が必要になると考えていただくとよいでしょう。
最初から完璧に話そうとして焦る必要はありません。声に出して話すことを続け、ゆっくり発音し、必要に応じて装置の当たりを調整することで、徐々に自然な会話へ戻っていきます。
「人前で話す仕事なので矯正が不安」「どの装置なら発音への影響を抑えられるのか知りたい」という方は、矯正相談の際にぜひお伝えください。歯並びだけでなく、仕事や学校、日常生活まで考慮しながら、ご自身に合った治療方法を選ぶことが大切です。
藤阪駅すぐの歯科医院、藤阪てらしま歯科は、枚方市藤阪南町にある地域密着型の歯科医院です。