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2026-07-17

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【院長ブログ】すきっ歯は矯正で治せる?原因別に解説

こんにちは!枚方市の歯医者藤阪てらしま歯科院長の寺嶋悟です。

今回は、「すきっ歯は矯正で治せる?原因別に解説」というテーマでお話しします。すきっ歯というと、前歯の間が空いている状態を思い浮かべる方が多いと思います。見た目が気になるという理由で相談されることが多い歯並びですが、実はそれだけではありません。食べ物がはさまりやすい、発音しにくい、歯ぐきやかみ合わせに影響することもあるため、原因をきちんと見極めたうえで対応を考えることが大切です。

結論からいうと、すきっ歯は矯正治療で改善できることが多い歯並びです。ただし、すべてのすきっ歯が同じ方法で治るわけではありません。大切なのは、「なぜ歯と歯の間にすき間ができているのか」を知ることです。原因によって、適した治療法や注意点が変わってくるからです。

まず、よく見られる原因のひとつが、歯の大きさとあごの大きさのバランスです。あごの大きさに対して歯が小さい場合、歯を並べたときに余ったスペースができ、すき間として現れることがあります。これは見た目としては同じすきっ歯でも、歯が前に出ているわけではなく、全体的に歯の幅と歯列のバランスが合っていない状態です。このようなケースでは、矯正で歯の位置を整えながらすき間を閉じていくことで、見た目やかみ合わせの改善が期待できます。

次に、上唇と前歯の間にある筋の付着が関係していることがあります。上の前歯の真ん中には、上唇小帯と呼ばれる筋のような組織があります。この付着位置が低く、前歯の間に入り込むような状態になっていると、前歯のすき間が閉じにくくなることがあります。特に正中離開と呼ばれる、上の前歯の真ん中が開いている状態では、この部分の影響を受けていることがあります。この場合、矯正だけですき間を閉じても後戻りしやすいことがあるため、必要に応じて小帯の処置を検討することもあります。つまり、単純に歯を寄せればよいというわけではなく、原因そのものへの対応が重要になるのです。

また、舌の癖や飲み込み方の癖が原因となることもあります。たとえば、舌で前歯を押す癖があると、前歯が少しずつ前方に押され、歯と歯の間にすき間ができることがあります。無意識のうちに舌が前に出る癖が続いている方では、矯正で歯を動かしても、癖が残っていると再びすき間ができてしまうことがあります。こうしたケースでは、矯正治療とあわせて舌の使い方や口周りの機能を見直すことが大切です。歯並びを整えるだけでなく、後戻りしにくい状態を作るためには、原因となる習慣への対応が欠かせません。

歯周病も、すきっ歯の原因になることがあります。大人になってから以前は気にならなかった前歯のすき間が目立ってきた場合、歯ぐきや歯を支える骨の状態が関係していることがあります。歯周病によって歯を支える骨が減ると、歯が少しずつ移動し、前歯が広がったり傾いたりしてすき間ができることがあります。この場合、見た目だけを整えようとして矯正を始めるのではなく、まずは歯周病のコントロールが重要です。土台となる歯ぐきの状態が不安定なままでは、安全に歯を動かすことが難しいからです。大人のすきっ歯は、若い頃とは違った視点で診断する必要があります。

さらに、永久歯が生えてこない、あるいは本数が少ないことが関係しているケースもあります。先天的に歯の本数が少ない場合、歯列の中に余分なスペースができ、それがすき間として目立つことがあります。このような場合は、矯正だけで単純に閉じるのか、将来的に補綴治療と組み合わせるのかを含めて計画を立てることが重要です。たとえば、欠損した歯のスペースを閉じる方がよいのか、それとも将来的に人工の歯を入れるためにスペースを残す方がよいのかは、お口全体のバランスを見ながら判断しなければなりません。

では、すきっ歯の治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。原因や程度にもよりますが、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯を動かしてすき間を閉じる方法が一般的です。歯の移動量が比較的小さいケースでは、マウスピース矯正が適していることもありますし、細かな調整が必要な場合にはワイヤー矯正の方が向いていることもあります。ただし、どの方法がよいかは見た目だけでは決められません。前歯の角度、奥歯のかみ合わせ、歯ぐきの状態、原因となる習慣の有無などを総合的に判断して治療方針を決める必要があります。

また、すきっ歯の改善方法は矯正だけとは限りません。歯の形が小さいことが主な原因で、かみ合わせに大きな問題がない場合には、歯を少しだけ詰め物で大きく見せることで見た目を改善する方法が選ばれることもあります。ただし、これはあくまでケースを選ぶ方法であり、歯の位置やかみ合わせの問題がある場合には、矯正による根本的な改善の方が適していることも多いです。見た目だけを短期間で整えることを優先するのか、長期的な安定や機能まで考えるのかで、選ぶ方法は変わってきます。

すきっ歯を放置すると、見た目の問題だけでなく、食べ物がはさまりやすくなったり、発音がしづらくなったりすることがあります。特に前歯のすき間では、空気が漏れて発音に影響することがあり、人前で話す機会が多い方にとっては気になるポイントになることもあります。また、すき間の原因が歯周病や癖にある場合、それを放置することでさらに状態が進行してしまう可能性もあります。

すきっ歯は、原因によって治療の考え方が大きく変わる歯並びです。見た目が同じように見えても、歯の大きさの問題なのか、筋の付着なのか、舌の癖なのか、歯周病なのかによって、必要な対応は異なります。そのため、インターネットで見た方法をそのまま当てはめるのではなく、ご自身のお口の状態をしっかり調べることが大切です。

「このすき間は矯正で治るのだろうか」「治してもまた開いてしまわないだろうか」と不安に感じている方は、一度ご相談ください。すきっ歯は、原因を正しく見極めて治療を進めることで、見た目だけでなく機能面も含めた改善が期待できます。今の状態を知ることが、納得のいく治療への第一歩になります。

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