~ごあいさつ~

こんにちは!

枚方市にある藤阪てらしま歯科 院長の寺嶋 悟です。

10月も中旬となり、すっかり冷え込んできましたね。

風邪と乾燥はお口にとっても大敵です!手洗い、うがい、加湿を心がけましょう!

 

~藤阪てらしま歯科の歯周病治療~

 

藤阪てらしま歯科で行う具体的な歯周治療の流れを見ていきましょう。

まずは歯周病の進行具合や歯ぐきの状態を確認するために、歯科衛生士が歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)をプローブという器具で探ります。この処置を『歯周基本検査』といいます。プローブには目盛りがついており、これを歯周ポケットに探り入れることで溝の深さを確認することができます。正常な歯ぐきであれば、歯周ポケットはほとんど4mm未満ですが、進行していると5mmを上回ることや炎症がひどい場合にはプローブが触れただけで出血や膿が出てくること(排膿)が起こり得ます。

次に、歯の表面についている歯石の除去を行います。歯石の除去には、超音波の力で歯石を取り除くことができる『超音波スケーラー』を使用します。この『超音波スケーラー』で歯石除去を行う処置を『スケーリング』と呼びます。

スケーリングが終われば、再び歯周検査を行います。この歯周検査では歯の表面の歯石を取り除いたことで、1回目よりも精密な検査を行うことができます。これを『歯周精密検査』といいます。

そして、歯周精密検査の結果から、歯周ポケット内にある歯石の場所を特定し、除去を行います。この歯石の除去には超音波スケーラーではなく別の専用の器具を使います。その器具は『ハンドスケーラー(キュレット)』といい、手作業で丁寧に除去を行います。この治療を『SRP(スケーリングルートプルーニング)』といいます。超音波スケーラーではなく、ハンドスケーラーを使う理由ですが歯の表面と違い、指数ポケット内は歯がエナメル質(歯で最も硬い部位)に覆われていないため、かえって歯を傷つけることや刺激で患者様に負担をかけてしまう恐れがあるためです。そのため、時間のかかる作業となりやすく、状態によっては完全に取り除くまで複数回歯医者に通い続ける必要があることも少なくありません。

最後に『歯周精密検査』を再び行い、歯ぐきの状態が改善されているかを確認します。これを『再評価』といいます。『再評価』の結果、問題がなければ、専用の器具を用いて歯の清掃を行います。こちらは『PMTC(プロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニング)』といい、PMTCをもって歯周治療は完了となります。

 

~歯周病治療を終えてから~

ただ、歯周治療を終えてからの行動が大事になっていきます。主に大事なことは2つあり、1つ目は『ホームケア』です。

上でも述べていた通り、『歯石』の原因となるのは歯に付着した食べかすである『歯垢』です。『歯垢』の段階であれば、

歯ブラシやフロスといったご家庭で利用できるグッズで取り除くことができますので、歯石の付着を予防することができます。こうした『ホームケア』を行うことで歯周病が進行するリスクを大幅に軽減できます。

そして、2つ目に大事なことが『メンテナンス』です。自身のお口に合ったグッズを使えているか、歯ブラシやフロスなどの使い方は適切か、など『ホームケア』がしっかりできているか『メンテナンス』で歯医者に通うことで確認ができます。また、磨きにくい部分に溜まった『歯垢』や『歯石』の除去、食生活の指導、虫歯のチェック、歯周ポケットのチェック、歯の表面の研磨、フッ素の塗布などをメンテナンスで受けることができます。こうして、『ホームケア』と『メンテナンス』を欠かさず行うことで、はじめて歯周病のリスクを大幅に抑えることができます。

特にこの『メンテナンス』の重要性は他の先進国では一般的に認知されています。

歯科先進国とも呼ばれているスウェーデンでは、定期的にメンテナンスに通う人が人口の90%となっています。逆に日本は2%とアメリカ80%やイギリス70%と比べても大きく劣る結果となっています。こうしたメンテナンス意識は歯を残せる本数で顕著に現れていて、80歳での平均残存歯数はスウェーデン20本、アメリカ17本、イギリス15本、となっており日本は8本と非常に少ない数値となっています。(通常、歯の本数は親知らずを除いて28本あります)

歯を大事にしたい、高齢になっても食事に困りたくない、という方はまずは歯科検診で状態を確認し、定期的なメンテナンスに通われることをぜひおすすめいたします。

 

藤阪てらしま歯科 院長 寺嶋悟